3位　ロリー・ギャラガー

　ブリティッシュ・ブルースなんて言うと怒られる。アイルランドの誇りともなった熱血ギタリスト、ギャラガー。マンドリンを使ったりアコースティック感覚で渋いところも見せてくれるけれど、研究家的だったりセンスをひけらかすようなところはなく、いつも体ごとぶつかっていく、そんな感じ。ゴリゴリなんだけど、繊細なところもあり、ほの甘く苦い部分も。その辺はクラプトンとも通じつつ、全体にはもっと火の玉状態。クラプトンほど計算立てるのがうまくないというか。ともかくストラトから繰り出されるシャープな切れの良さは抜群に爽快。
　やはりライヴ・アルバムがそんな姿を捉えていて最高だが、スタジオ盤だったら『タトゥー』かなぁ。ジョン・リー・フッカー・スタイルのブギとボー・ディドリー・ビートとミシシッピ・ブルースが見事に合体し、かつポップな展開を見せる「クレイドル・ロック」なんて最高でした。ハーモニックス奏法、スライドもイケました。