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Stiff Little Fingers スティッフ・リトル・フィンガーズ
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●北アイルランド、ベルファスト出身のパンク〜ニューウェーヴ系バンド ●1977年結成 1978年デビュー 1983年解散 1987年再結成 現在も活動中 ●1991年リリースの再結成第1弾アルバム「Flags & Emblems」に ロリーがゲスト参加 ●パンクをやる前にやっていたハードロック系バンドではロリーの曲をカバーしていたらしい  ●詳しくは → Stiff Little Fingers official site |
Jake Burns ジェイク・バーンズ
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●Stiff Littel Fingersのリーダー、メイン・ボーカリスト、リード・ギタリスト ●1958年2月21日 北アイルランド・ベルファスト 生 ●12歳の時にテレビで観たロリー（テイスト）に衝撃を受け、ミュージシャンを志す |
スティッフ・リトル・フィンガーズは北アイルランドはベルファスト出身のパンク系ロック・バンドである。最初はハードロックのコピーバンドとして Highway Star という名で、ブラックサバスやツェッペリン等の曲を演奏していた。その頃にはロリーの曲もカバーしていたらしい。77年にクラッシュを聴いて衝撃を受け、パンク・バントに生まれ変わり、北アイルランド紛争で荒れるベルファストの生の声を歌うようになる。ほとんどの曲を中心人物であるジェイク・バーンズが作っているが、クラッシュからの大きな影響とともに、彼が好きだったというボブ・マーリィ等のレゲエのエッセンス等も取り入れ、徐々にニューウェーヴ系の音へと変化していく。また、所々にみられるギターのフレーズや歌の旋律などにアイルランドっぽさを感じる事もできる。初期のパンク系の曲でも旋律は案外ポップ。代表曲の1つ「Alternative Ulster」は、U2のボノが「俺たちの原点だ」と述べている曲でもある（DVD「Out of Ireland」より）。
ロリーはあまり他のミュージシャン達と仲良くすることが無かったそうだが、時々ロンドンのベニューというミュージシャン達の溜まり場のようなところで、ゲイリー・ムーアやこのジェイク・バーンズらと談笑することがあったそうだ。（「Riding Shotgun」by Gerry McAvoy & Pete Chrisp）しかし、彼らのアルバムへのゲスト参加要請もマネージャーであるドネルを通して行われたというから、やはりどこかに一線を画してしまうところはあったようだ。
彼らの音楽についてロリーは「ブルース基調の僕もハードロックなシン・リジィも、ニューウェーヴのラッツやスティッフ・リトル・フィンガーズもどこか共通点があると思う。作曲の手法がアイルランド的なんだ。」と述べ、やや過激な歌詞については「彼らの場合は、政治的なというよりはもっと社会的だと思う。つまりあれはベルファストのストリートに生きる者の感情的なリアクションの現われなんだよ。」(仏雑誌「BEST」Issue 164 March 1982 // Rory ON ! articles no.233)と評している。
2003年に刊行された本「STIFF LITTLE FINGERS song by song」（by Jake Burns and Alan Parker) は、このバンドの中心人物であるジェイク・バーンズへのインタビューで構成された本であるが、この中でジェイクはたびたびロリーの名前を出して、彼をリスペクトしている。
以下、その部分を抜粋。
--ジェイク・バーンズにとっての最初のギグあるいはレコードは何でしたか？
うん、衝撃を受けた時のことは昨日の事のように覚えているよ。土曜の午後だった、1970年ごろだと思うけど。ロリー・ギャラガーが元いたテイストっていうパワー・トリオ・バンドがあってね．．．メンバー全員の名前を思い出せるよ - ロリー・ギャラガーにリチャード・マックラッケン、にジョン・ウィルソンだ．．．で、彼らは解散しちゃったんだ。
俺はその時まで彼らを意識した事がなかったんだけど、彼らは解散してBBCの北アイルランド放送がその解散コンサートを撮影してたんだ。放送は2回に分けてあって - 前半は土曜のティータイムに放映されて、そんなのをやるなんて全く知らなかったんだけど、たまたま俺はその時テレビの前に座ってたんだ。サッカーの結果を見るのに忙しくしてたらそのあとすぐにそれが始まってね。その場にクギ付けになったよ。ロリー・ギャラガーを見ながら「俺がやりたいのはこれだ。俺がなりたいのはこれだ。」って思ったのを覚えているよ。後半は水曜か木曜の夜11時35分だかからやることになっていたんだけど、当時はその時間って次の日に学校があるからもう寝てなきゃいけなくて、必死で頼み込んで許してもらった覚えがあるよ。それで見られたんだ。
その年のクリスマスプレゼントに「オン・ザ・ボード」のレコードをもらって聴いたよ。やられたね。その次の週には自分の誕生日用のお金を持ち出して「レッド・ツェッペリン2」のレコードを買いに行ったよ。あの時からどうしようもなくなったんだ。
-- What are things like earliest gigs and earliest records for Jake Burns?
Well, I actually remember that hitting me as clear as day. It was a Saturday evening and it would have been around 1970. There was an Irish power trio called Taste who were basically Rory Gallagher ... I can remember the entire line-up - it was Rory Gallagher, Charlie McCracken and John Wilson ... and they were splitting up.
I hadn't been aware of them at all up to this point but they were splitting up and BBC in Northern Ireland had the brains to film their final gig. They showed it in two halves - they showed the first half around Saturday teatime and I remember sitting there and I had no idea this thing was on. I was busy watching the football results and this came on pretty much straight after I just sat there completely transfixed. I remember watching Rory Gallagher and thinking, "That's what I want to do, that's what I want to be." And they showed the second half on the Wednesday or the Thursday night at about 11.35pm and, in those days, I really had to be in bed because it was a school day the next day and I remember begging and pleading to be allowed to sit up and watch the second half and I was.
That Christmas I got the On the Boards album as a present and that was it, I was lost. With my birthday money I went out and bought Led Zeppelin 2 the following week and it was hopeless from that point on.
-- ハイウェイ・スターのギグについてざっと話してみてください - どんな感じの音楽をやっていたんですか？どんな人のカバーをやりましたか？"STIFF LITTLE FINGERS song by song"（by Jake Burns and Alan Parker // Sanctuary Publishing , 2003, ISBN: 1-86074-513-X9 )
最初の大仕事はロリー・ギャラガーの曲を演奏してみるということだった。俺が一番好きなのが彼だったしね。彼は当時、北アイルランドでコンサートを開いた唯一の世界的ロック・ミュージシャンでもあったんだ。他の皆は来るのを怖がってた。そういえば、レッド・ツェッペリンが一度来たね、「天国への階段」をベルファストで初披露したので有名だ。俺は行かせてもらえなかったけど - 親父、ありがとな！
ロリーはベルファストじゃ神様みたいな存在で、毎回アルスターホールでの7夜分のチケットが瞬く間に売り切れちゃうっていうのに、地元のバンドが誰も彼の曲をカバーしようとしなかったのには驚いたよ。それどころか、どういうわけだか、みんなイーグルスの曲とかを演奏するんだ。で、思うわけ「ああ、彼らはここには来そうにないもんなぁ．．．」って。
-- Roughly talk us through a Highway Star gig - what sort of music were we coming to listen to? Whose covers would we be getting?
The first big thing that we tried to do was some Rory Gallagher songs because of my initial love of him. He was also, at that point, the only international recognised rock musician who was playing in Northern Ireland. Everybody else was too scared to come, though having said that, Led Zeppelin did come once and very famously - they debuted " Stairway To Heaven " in Belfast. I wasn't allowed to go - thanks Dad!
Rory was kind of God in Belfast but what amazed me was that local bands didn't cover his material and yet the guy would regulaly sell seven night at the Ulster Hall without blinking. And yet, for some reason, people would rather play songs by The Eagles - you think, "Well, they're never going to come here so ..."
（訳:nero）
ロリーが彼らのアルバムにゲスト参加した経緯などについては、「 Flags & Emblems」のページを参照のこと。
他にも自分たちがはじめてアルスターホールでコンサートを開いた時に「ロリー・ギャラガーを観に来たこの会場のステージに俺たちが立っている！」というので感激したなどのエピソードが書かれている。ジェリー・マカヴォイがその著書で書いているようにジェイクは（口は悪いが）非常に面白い人で、ユーモアを交えて当時のことを語っているので、興味のある方はご一読を。