Stiff Little Fingers "Flags & Emblems"
1991 （Castle Music CMRCD871 2004）|
01 (It's A) Long Way To Paradise (From Here) (Jake Burns) 02 Stand Up And Shout (Jake Burns / Dolfin Taylor) 03 Each Dollar A Bullet (Jake Burns) 04 The 'Cosh' (Jake Burns) 05 Beirut Moon (Jake Burns) 06 The Game Of Life (Jake Burns) 07 Human Shield (Jake Burns) 08 Johnny 7 (Henry Cluney) 09 Die And Burn (Jake Burns) 10 No Surrender (Jake Burns) -- Bonus Tracks -- 11 The 'Cosh' (Remix) (Jake Burns) 12 Interview with Jake (by John Oxley, BBC Newcastle) |
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北アイルランド、ベルファストを拠点に活動していた1977年結成のパンク系バンド。アルバムデビューは79年。クラッシュから大きな影響を受けたそうだ。ベルファスト出身のバンドということで、特に初期には紛争中の若者達の心情を扱った内容なども多かった。音楽的にはパンク系とはいえ、どこか楽曲のメロディにはアイルランド独特のメランコリックでメロディアスな味わいもあり、また、レゲエのリズムなどを積極的に取り入れたりと、ニュー・ウェーヴ系のポップさも持っていた。
83年に一度解散。このアルバムは再結成第一弾アルバムで、91年のリリース。オリジナル・メンバーのベーシスト、アリ・マクモーディ（Ali McMordie)が不参加だったため、元ジャム（The Jam)のブルース・フォクストン(Bruce Foxton)がベースで参加している。
ロリーがこのアルバムへ参加した経緯については、リーダーのジェイク・バーンズへのインタビューで構成された本「Stiff Little Fingers -- Song By Song」（Jake Burns and Alan Parker // Sanctuary Publishing）に書かれている。以下、その大意。
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「Human Shield」という曲をレコーディングしている時、どうしてもこの曲の間奏のギターソロが上手く行かず、「ジミー・ペイジにでもやってもらう？」という冗談めいた話も出たが、
とりあえず保留にして他の曲のレコーディングを進めていた。ジェイクはその曲のテープを毎日風呂に入りながら、歯磨きをしながら流してはギターソロのアイディアを考えていた。ある日この曲の中からスライドギターが聴こえた気がして皆にそのアイディアを話した所賛成されたが、自分はスライドギターがヘタなので、思い立ってドネルに電話をした。ドネルが「とりあえずテープを送ってよ。ロリーにそれを聞かせて、やるかどうか聞いてみるから。」と言うので、テープを送った所1両日中に「ok」の返事が来た。
「やったーー、俺のレコードでロリーがギター弾いてくれるぜー！！」
レコーディング当日、ローディがバンに一杯の機材を運んでスタジオにやって来た。その1時間後にロリーが来て、ギターを手にとったと思ったら1テイクでソロを弾いてくれた。それは驚愕すべきものだった。「すげぇ、まさしくロリー・ギャラガーだ！」。
皆で顔を見合わせた。「文句ないよね？」
で、ロリーの所へ行った。「ありがとうございました！何か飲み物買って来ましょうか？」
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Jake Burns - Vocals / Guitar
Henry Cluney - Guitar / Vocals
Dolphin Taylor - Drums / Vocals
Bruce Foxton - Bass / Vocals
Rory Gallagher - slide guitar on "Human Shield"
Lee Brilleaux - harmonica on "Long Way To Paradise"
「Human Shield」
間奏のリードギターと、その後の歌の中でも少しスライドを効かせた演奏を聴かせてくれる。いくらかファンキーなノリの曲なのだけどサイドギターのリフはハード。ロリーの演奏は"Irish Tour" に収録されている「Cradle Rock」でのそれを思わせるような鋭いスライドでのリードでそれに負けていない。アルバムの中では少し異色な感じのするヨレた雰囲気のリズムが特色な曲で、一種のアクセントにもなっているのだが、ロリーのスライドがその曲調によく似合っており、起用は大正解。