palast / maybe i will - Rory Gallagher

ROCKPALAST / Live in Germany


発売国	ドイツ	ドイツ	米　国	英　国	日　本	日　本	日　本	日　本
発売年	2005	2005	2007	2008	2008	2008	2008	2008
放送規格	PAL	PAL	NTSC	PAL	NTSC	NTSC	NTSC	NTSC
リージョン	2	2	all	all	all	all	all	all
DVD枚数	1	3	3	3	1	1	1	3
1976 Live	◎	◎	◎	◎	◎	-	-	◎
1976 interview	-	-	◎	◎	◎	-	-	◎
1977 Live	◎	◎	◎	◎	◎	-	-	◎
1979 Live	-	◎	◎	◎	-	-	◎	◎
1979 Session	◎	◎	◎	◎	-	◎	-	◎
1982 Live	-	◎	◎	◎	-	◎	-	◎
1982 Session	-	◎	◎	◎	-	◎	-	◎
1991 Live	-	◎	◎	◎	-	-	◎	◎
1991 Session	-	◎	◎	◎	-	-	◎	◎

ドイツのテレビ局（WDR）の音楽番組「Rockpalast」に1976年から1990年まで合計5回渡って出演した際の放送映像をDVD化したもの。上記の通り、様々な規格でリリースとなっているが、2007年リリースの米国盤以後は内容的には同じものと見て良い（放送形式が違うとか、バラ売りしているとか、オマケが付いているとかその程度の違い）。
内容はノーカットのライブ映像。特に1977年以降は生放送が多かったようなので、編集なしのナマのライブそのものが見られるというのが嬉しいところ。

1976 WDR Studio L (Cologne) | 1976.10.06

01　Pistol Slapper Blues
02　Too Much Alcohol
03　Out on the Western Plain
04　Bankers Blues
05　Rag Mama Rag
06　Nothing But The Devil
07　Goin' to My Hometown
08　I Take What I Want
09　Calling Card
10　Secret Agent
11　Do You Read Me
12　Bought and Sold
13　Country Mile
14　Jacknife Beat
15　Boogie

Bass : Gerry McAvoy,　Drums : Rod de'Ath,　 Keyboards : Lou Martin

1976年はスタジオにお客さんを入れてのライブ演奏。最初ロリーだけでアコースティック・ナンバーを演奏する。7曲目の「Going to my hometown」からバンドが加わり、その次の曲からはエレキ・セットになる。そんなに広くないスタジオで、エレキ・セットの時にもわりにジャジーな楽曲を多く演奏しているので、全体的にこじんまりとした雰囲気。

1976 interview | WDR Studio L (Cologne) | 1976.10.06

終演後のインタビュー。
1976年のWDRスタジオLでのライヴ収録後、ステージ・セットの撤収作業が進む中で収録されたもの。2005年リリースのドイツ盤DVDには収録されていないが、海賊盤CD「Slapper Boogie」に音声が一部収録されていた。
関連記事が「Rory On!」サイトに載っているので、そちらも参考に（# 60 OLD SWEAT IN COLOGNE ）。リハーサル等からステージ含め9時間もの間食事をしていない状態であったにも拘らず、ロリーは快くインタビューを引き受けたとのこと。ややお疲れ気味な様子なのはそういう事情もあったようだ。それでも一つ一つの質問に丁寧に答えている様子が伺える。

interview by Albrecht Metzger

Rory Gallagher

インタビュアーのアルブレヒト・メッガー氏は1976年のこの最初の「ロックパラスト」から司会を務めており、既に番組から引退した現在でも「Mr. ロックパラスト」として知られている人物なのだそうだ。
ユーロヴィジョン経由で全ヨーロッパ中に放送された1977年のライヴでは、アンコール前の楽屋でロリーに「この番組はあなたの故郷アイルランドでも放送されているんですよ！アイルランドの皆さんに何か一言！！」と興奮気味に迫って、ロリーを戸惑わせたりもしている...。

日本盤のDVD映像に字幕はないが、附属リーフレットに聞取り和訳文が掲載されている。

1977 Grugahalle (Essen) | 1977.07.23

01　Messin' with the Kid
02　I Take What I Want
03　A Gabage Man
04　Moonchild
05　Secret Agent
06　Calling Card
07　Out on the Western Plain
08　Barley and Grape Rag
09　Tattoo'd Lady
10　Souped Up Ford
11　Bullfrog Blues
12　Bought and Sold

Bass : Gerry McAvoy,　Drums : Rod de'Ath,　 Keyboards : Lou Martin

1977年は屋外での3バンド出演のフェスティバル。誰がトリを務めるかで当初モメたそうだが、面倒になったロリーが「ウチが最初にやるからあとはそっちで決めて」と言って、結果的には一番視聴率が良かったらしい（最初が夜の9時頃からで、2番目が11時すぎ、3番目が夜中の2時近くからの出演だったそうで、皆寝ていたらしい）。しかし、最初の出番ということで、まだカメラテスト段階の映像だったり、途中で中継が切れてテレビスタジオの様子が映ったり、キャスターの最初の挨拶が被ったりと、音は聴こえているのに映像が映らない場面もあるのでちょっとやきもきしたりする。そのあたりに不満は残るが、ライブそのものはなかなか良い。
この前日の7月22日にはモントルー・ジャズ・フェスティバルに出演していた。

1979　 Maifestspiele (Wiesbaden) | 1979.05.06

01　Shin Kicker
02　The Last Of The Independents
03　Off The Handle
04　Bought And Sold
05　Shadow Play
06　A Million Miles Away
07　Hell Cat
08　Out In The Western Plain
09　Too Much Alcohol
10　Goin' To My Hometown
11　Tatto'd Lady
12　Secret Agent
13　Roberta

Bass : Gerry McAvoy,　Drums : Ted McKenna

最初からロリーのテンションが高く、どの曲も勢いの良い演奏。観客もこの時はとてもノリが良く、「シャドウ・プレイ」で客席から手を伸ばしたファンにピックを握らせてギターを弾かせてみたりとサービス満点。

1979 Jam Session | Maifestspiele (Wiesbaden) | 1979.05.06

01　Bullfrog Blues
02　Walkin' The Dog
03　Sea Cruise
04　Around and Around
05　Roll Over Beethoven

with Frankie Miller

最初の「ブルフロッグ・ブルース」はアンコール。2曲目からロリーと同じクリサリス・レコード所属のスコットランド人シンガー、フランキー・ミラーとの共演。ヨーロッパ・ツアーを一緒に回るなどもしており、普段から気心は知れた仲だったようだ。この当時のドラマー、テッド・マッケンナもスコットランド人。「Walkin' the Dog」の最初の部分でミラーのボーカル・マイクが上手く入らず、少しイライラした様子が見られる他は、全体的に楽しそうな演奏で息の合ったところを見せてくれる。

1982 Lorelley (St. Goarshausen) | 1982.08.28

01　Wayward Child
02　Double Vision
03　Big Guns
04　What in the World
05　Nadine
06　Follow Me
07　Bad Penny
08　Bourbon
09　Jinxes
10　Moonchild
11　Brute Force and Ignorance
12　The Devil Made Me Do It
13　Out on the Western Plain
14　Ride On Red, Ride On
15　Philby
16　Shadow Play
17　Shin Kicker
18　Peter Gunn

　Bass : Gerry McAvoy,　Drums : Brendan O'Neill,　Keyboards : John Coock　Sax : Ray Beavis & Harold Casy

アルバム『Jinx』リリース直後のライブ。キーボードやサックス奏者も加えて、ロリーにしては大編成でのコンサート。この時期にはこのようなゲスト・ミュージシャンを加えてアレンジを変えた構成でステージをこなすことも多かったようだ。他の映像集では見られない編成なのである意味貴重。

1982 Jam Session | Lorelley (St. Goarshausen) | 1982.08.28

01　Knocking on Heaven's Door
02　I'm Ready
03　Medley : Lucille / Dust My Broom / I'm Movin' / Be Bop A Lula
04　Slow Down
05　I Have The Blues

with Eric Burdon,　David Lindley,　Wolfgang Niedecken,　Klaus "Major" Heuser,　Ian Wallace, 　Jorge Calderon,　Bernie Larsen,　Schmal Boecken,　Alexander "Efferdi" Buchel

ロリーに加え、エリック・バートン（元アニマルズ）や、スライド・ギターで有名なデヴィッド・リンドレーや地元ドイツのミュージシャンなど総勢15名が舞台に上がっての大セッション大会。凄まじいまでの自己主張がそこここで見られ、ロリーも次第に圧倒されていく。リンドレーとはお互いに仲良さそうに笑い合いながらセッションしていたりはするが、なかなか強烈な映像である。

1990 Live Music Hall (Cologne) | 1990.10.17

01　Continental OP
02　Don't Start Me Talkin
03　Mean Disposition
04　Kid Gloves
05　Middle Name
06　The King Of Zydeco
07　Out On The Western Plain
08　Empire State Express
09　The Loop
10　Garbage Man
11　When My Baby She Left Me
12　Shadow Play
13　Shin Kicker

Bass : Gerry McAvoy,　Drums : Brendan O'Neill,　Harmonica : Mark Feltham　Keyboards : Geraint Watkins

キーボード・アコーディオンで『Fresh Evidence』にゲスト参加しているジェラント・ワトキンスが参加、他にハーモニカのマーク・フェルサムもいる。ワトキンスのアコーディオンがとても良くて、ロリーも嬉しそうな顔で一緒に演奏している。そのロリーは丸々と太っていて別人のよう（公式映像の中では一番丸いような気がする）。ギターの方はそれでもキレの良い演奏をするが、時々リヴァーヴをこれでもかというほど効かせたりして、エフェクターに凝ってみたりもしているので、他のライブとはまたちょっと雰囲気が違う。この年はブレンダンのドラムが随分と力強くなっている。マークのハーモニカも上手く溶け込んでいる。

1990 Jam Session |Live Music Hall (Cologne) | 1990.10.17

01　Born Under A Bad Sign
02　I'm Ready
03　Politician

with Jack Bruce

ジャム・セッションはジャック・ブルースと3曲。ロリーが「Our Hero! Jack Bruce!」と紹介すると、ジャック・ブルースの方が「Great Rory Gallagher!」と返したりして、ロリーが恐縮している。最後の「Politician」はジャム・セッションのアンコールなのだが、楽屋から出てくる時にロリーが「ポリティシャンが良く解らない」とジャック・ブルースに詰め寄ると、「だーらっだーらっだらだらだっだー　だよ」と素っ気無い返事。ステージ上でもごちゃごちゃ打合せをして、最初はなんとなく遠慮気味にギターを乗せているロリーだが曲が進むに連れて理解出来たようで、間奏部分では見事なソロを弾きつつ二人で息の合った絡みを見せる。ブレンダンのドラムもタイトで良く合っていて、なかなか面白いセッション。必見。

Live in Concert　(2005)

WRD
made in Germany
PAL region 2
1 disc

1976年 Cologne
1977年 Essen
1979年 Weisbarden ジャム・セッション（w/フランキー・ミラー）

最初に発売になったDVDで、下記「The complete～」のdisc-1と同内容。
PAL リージョン2なので、PAL形式対応のDVDプレイヤーかパソコンでの視聴のみ可。

The Complete RockPalast Collection　(2005)

WRD
made in Germany
PAL region 2
3 disc

Disc-1

1976年 Cologne
1977年 Essen
1979年 Weisbarden ジャム・セッション（w/フランキー・ミラー）

Disc-2

1982年 Loreley
1982年 Loreley ジャム・セッション
(w/デヴィッド・リンドレー、エリック・バードン他）

Disc-3

1979年 Weisbaden（本編）
1990年 Cologne
1990年 Cologne ジャム・セッション（w/ジャック・ブルース）

前作好評につき、コンプリート版として発売。全5公演を3枚のディスクに収録。
Disc-1は最初にリリースされた「in Concert」と同内容。
シリアル・ナンバーがついている。
PAL形式リージョン2.対応しているプレイヤーかパソコンでのみ視聴可。

Live At RockPalast　(2007)

eagle vision
made in USA
NTSC all region
3 disc

Disc-1

1976年 Cologne
1977年 Essen
1976年インタビュー

Disc-2

1979年 Weisbarden ジャム・セッション（w/フランキー・ミラー）
1982年 Loreley
1982年 Loreley ジャム・セッション
(w/デヴィッド・リンドレー、エリック・バードン他）

Disc-3

1979年 Weisbaden（本編）
1990年 Cologne
1990年 Cologne ジャム・セッション（w/ジャック・ブルース）

米国盤ですが、NTSC形式リジョン・フリーなので、日本の一般的なDVDプレイヤーで視聴が可能。
コンプリート版の内容に加え、インタビュー映像付。2005年発売のドイツ盤には収録されなかったものなので、ヨーロッパのファンからは不満の声が上がった。
77年の番組途中のドイツ語部分に英語の字幕が入る。
インタビュー収録により盤構成が若干変った。

5 Concerts 1976-1990 / SHADOW PLAY　(2008)

eagle vision
PAL all region
3 disc

Disc-1

1976年 Cologne
1977年 Essen
1976年インタビュー

Disc-2

Disc-3

1979年 Weisbaden（本編）
1990年 Cologne
1990年 Cologne ジャム・セッション（w/ジャック・ブルース）

ヨーロッパ盤。中身は米国盤と全く同じ。タイトルを変え、PAL形式にしただけ。
ブックレット等も全く同じ。値段は少し下げたようだ。

Live in Germany '70s from RockPalast　(2008)

eagle vision
made in Japan
NTSC all region
1 disc

1976年 Cologne
1977年 Essen
1976年インタビュー

Live in Germany '80s from RockPalast　(2008)

eagle vision
made in Japan
NTSC all region
1 disc

Live in Germany '90s & more from RockPalast　(2008)

eagle vision
made in Japan
NTSC all region
1 disc

1979年 Weisbaden（本編）
1990年 Cologne
1990年 Cologne ジャム・セッション（w/ジャック・ブルース）

2008年4月23日リリースの日本盤DVD。NTSC方式リージョン・フリー。
ディスクの中身は米国盤と全く同じ（「FBI WARNING」まで入ってる）。
77年の番組途中のドイツ語部分に英語の字幕が入るのも同じ。
ということで、日本語字幕はありません。インタビューの和訳が「'70s」のリーフレットに掲載。
他に、音楽ライターの山崎智之氏による解説が付いている。
米国盤についていたドネル・ギャラガーの挨拶文や英文の解説は掲載されていない（翻訳文もなし）。
3枚組DVDをバラで販売しているので「この年のだけ欲しい」というような時には便利かも。

Live In Germany - Deluxe Edition (2008)

made in Japan
NTSC all region
3 disc

Disc-1

1976年 Cologne
1977年 Essen
1976年インタビュー

Disc-2

1979年 Weisbarden ジャム・セッション（w/ フランキー・ミラー）
1982年 Loreley
1982年 Loreley ジャム・セッション
(w/ デヴィッド・リンドレー、エリック・バードン他）

Disc-3

1979年 Weisbaden（本編）
1990年 Cologne
1990年 Cologne ジャム・セッション
（w/ ジャック・ブルース）

2008　　（Isol Discus Organization / Japan）

毎度おなじみ「RockPalast」の日本盤DVD3枚を1つにしたボックス・セット。500部限定で38ページのブックレットと1/8スケールのロリー・ストラトのミニチュアをつけて、2008年12月24日発売となった。
DVDの中身は前にリリースされたものと全く同じ。パッケージも同じ。それらがこのような状態で一つのハコに収納されている。

-　DVD -

これについては先ほども書いたように、春にバラでリリースされた日本盤DVD3本と全く同じ。
それぞれのリーフレットに山崎智之氏による日本語解説がついている。
「'70s」には76年のインタビュー映像の聞取り和訳がついているが、こちらは山崎氏の仕事ではないそうで（翻訳者名未記載）、登場するミュージシャン名の表記が残念なことになっていたりするが、インタビュー内容はほぼ網羅されているようだ。

- Booklet -

附属ブックレット。
ロリーの弟（マネージャー）ドナル・ギャラガー・インタビューが4ページと、2006年に音楽雑誌「Player」に掲載されたロリーの楽器コレクションの写真集（解説付）が32ページ。他にモノクロ写真が2ページついている。

インタビュー記事の執筆はDVD解説と同じく山崎智之氏。2005年7月15日（ベスト盤「Big Guns」リリース時）と2008年7月23日に行った電話インタビューから今回新たに書き起こされたもの。当初6000字の予定を1万字に大幅増量したそうで非常に中身の濃いインタビュー記事になっている。
ドナルがマネージャーとなったいきさつ、ロリーの性格的なこと、「ロックパラスト」との関係、来日時のこぼれ話、ギターの話、今後のリリース予定の他は、主に他のミュージシャンとの関係について（ジャック・ブルース、フランキー・ミラー、ローリング・ストーンズ、ボブ・ディラン、ゲイリー・ムーア、ジョニー・マー）。それぞれに興味深いエピソードが満載の良記事。500部限定というのが実にもったいない。
また、最後の部分で「アイルランドのRTEの倉庫から30分番組が2本発見された」とあるが、これはインタビューの3ヵ月後の2008年10月27日にRTEにて非常に鮮明な映像で放送されているので、公式DVDとしてのリリースが期待できそう。

写真集は「Player」2006年10月号と12月号に掲載されていたものと同内容だが、雑誌掲載時に紙面の関係でモノクロ印刷となっていたハーモニカやエフェクター類などがカラー印刷となっているのが嬉しい。

- Rory's Strat 1/8 scale model -

さて、このセットの目玉と思われるのがこれ。ギターのミニチュア。

スイッチやボリューム、トーンのツマミは後付け、アームも附属している（ロリーのストラトにはアームはないのだが、フェンダーのトリビュート・モデルにもアームがついている）。
組立式のギター・スタンド付。
ギター本体にはナイロン弦も張ってあり、なかなか凝った作り。

近年販売されていた「FENDER GUITAR COLLECTION」というミニチュア・シリーズと同じ会社が作ったもので、サイズも同じ。