Jinx （ジンクス）
1982|
2000 BMG Japan: BVCM-35064 |
2007 BMG Japan: BVCM-37888 (紙ジャケ) |
2011 Eagle Records: ER 201872 |
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01 Big Guns 02 Bourbon 03 Double Vision 04 The Devil Made Me Do It 05 Signals 06 Jinxed 07 Easy Come Easy Go 08 Nothin' But The Devil * 09 Ride On Red, Ride On 10 Lonley Mile * 11 Loose Talk |
01 Signals 02 The Devil Made Me Do It 03 Double Vision 04 Easy Come Easy Go 05 Big Guns 06 Jinxed 07 Bourbon 08 Ride On Red, Ride On 09 Loose Talk 10 Nothin' But The Devil * 11 Lonley Mile * |
01 Big Guns 02 Bourbon 03 Double Vision 04 The Devil Made Me Do It 05 Signals 06 Jinxed 07 Easy Come Easy Go 08 Nothin' But The Devil * 09 Ride On Red, Ride On 10 Lonley Mile * 11 Loose Talk |
* Bonus Tracks (2000)
Ride On Red, Ride On : written by Levy-Glover-Reid
Nothin' But The Devil: written by Gerry West
★ 2000年リリースのBMGリマスター盤は、1988年LP再発時の曲順にボーナストラックを加えたもの
★ 2007年リリースの紙ジャケットシリーズは、1982年LPリリース時の曲順と同じ+ボーナストラック
Recorded: Dieter Dierks Studios (Koln, W. Germany)
Engineer : Jurgen Krainer
Thanks to Colin Fairley at Air, London & Robin at Maison Rouge Studios, London
Produced by Rory Gallagher
Re-mixed & Remastered by Tony Arnold at Courthouse Facilities, Dorset
Liner Notes by Donal Gallagher (翻訳：野村伸昭）
Rory Gallagher: Vocals, Guitars, Harmonica
Gerry McAvoy: Bass
Brendan O'Neil: Drums, Percussion
Bob Andrews： Keyboards
Ray Beavis： Sax
Dick Parry： Sax
78年以来トリオを組んできたドラマーのテッド・マッケンナが81年初春に脱退した後、ロリーは代わりのドラマーを探し、テストを重ねた。結果的に採用になったのはジェリー・マカヴォイの学生時代からの友人でもあるブレンダン・オニールだった。クリサリス・レコードとの契約で早急にレコーディングを開始しなければならず、何日間かのリハーサルの後ドイツのスタジオで録音が始まった。間にツアーをはさみながらレコーディングは長期に渡り、結果的にリリースされたのは翌年の82年だった。クリサリス・レコードもアメリカでの戦略が難航しており、アメリカではマーキュリーからリリースされることになった。前作がライブ盤だったので、スタジオ盤としては79年の「Top Priority」以来3年ぶりの新譜リリースということになる。
パワー・ドラマーだったテッドと違い、ブレンダンはジャズを勉強していたというだけあってジャズやシャッフル系のリズムを得意としていた。これまでのハードロック路線に一区切りをつけ、このアルバムでは原点に返ったかのようなブルージィなナンバーも多くなかなか渋い作品に仕上がっている。そして、ファーストアルバム以来久々のゲスト・ミュージシャンを迎えているが、キーボードは割に控えめ（サックスは曲によって強力に生かされている）。フェイド・アウトの曲が多いのもこのアルバムの特徴であるが、残念ながらそのお陰でやや散漫な印象を受ける。ギターやボーカル、ゲストミュージシャンのサックスやキーボードなどを上手くアレンジして組み上げてあるだけに、それが残念。
アルバムリリース前後はハードスケジュールでライブツアーが組まれていたが、その後ライブのペースが落ちていく。また、このリリースでクリサリスとの契約期間が満了し、ロリーは新たなレコード会社探しを始めるが、どこの会社にも納得が行かず、ついに自社レーベル設立へと向う。既存のレコード会社での最後のリリースということで、溜まりに溜まったフラストレーションが表れているような曲もある。
82年にリリースされた時の曲順はこのリマスターCDのそれとは全く異なっている（LPの項目を参照）。87年に自レーベル設立後、翌88年に曲順とジャケットを替えて再リリースされているが、このリマスターCDはそれをベースにボーナストラック2曲を挿入して編集されている。また、リマスターCDではだいぶミックスの変更もあり、一長一短ではあるが、LPとは随分と印象が違う。
2007年日本限定発売の紙ジャケットCDでは、曲順が82年発表のものに戻った。
英68位
（2000年リリースのリマスターCDの曲順にて紹介）
◆ Big Guns ビッグ・ガンズ
強力なリフがドライブする骨太なロック・ナンバーでの幕開け。サビの部分のちょっとしたブレイクの後の「Big Guns!」がやたらとカッコ良い。ブリッジ部分ではボーカルを重ねて録音している。◆ Bourbon バーボン
引き続き軽快なロック・ナンバー。自由奔放に滑るスライド・ギターによるリードが良い。エンディングに向っての盛り上げ方もマル。LPでは最後が中途半端にフェイドアウトしていくのだが、こちらではきっちりと最後を決めている。バッキングに入ったアコースティック・ギターは今回のリミックスで前面に押し出されたもの。その代りオリジナル・バージョンに入っていたサビの部分でのコーラスがなくなっている。◆ Double Vision ダブル・ヴィジョン
少しルーズな感じのリズムと覚え易いギターのリフが印象的な曲。ボブ・アンドリュースのキーボードが淡々と刻むリフも良い。こちらもリードはスライド・ギター。◆ The Devil Made Me Do It デヴィル・メイド・ミー・ドゥ・イット
軽快なロックン・ロール。歌詞がやや早口っぽいが既に声が渋いので息が切れそうだ．．。間奏のギターがノリノリで楽しい。
◆ Signals シグナルズ
かなりキャッチーな感じの曲。最初にリリースされたLPではA面の最初に収録されていただけあって、覚え易く親しみ易いナンバー。わりに渋めの曲が多い中、この曲のポップさが新鮮。このアルバムあたりから地味になっていくジェリーのベース・メロディもここではかつてのように良く動いて楽しい。◆ Jinxed ジンクスド
ラテン系ブルース．．というのだそうだ。2本のサックスが非常に効果的に使われている、今までになかったような雰囲気の曲。ブレンダンのドラムが生きる曲でもある。ロリーのハーモニカも渋く決まっている。◆ Easy Come Easy Go イージー・カム・イージー・ゴー
こちらはメロゥな感じのスロー・バラード。「Against The Grain」収録の「Ain't Too Good」とやや雰囲気が似ているかもしれない。切々と歌うボーカルと間奏の泣きのギターが特徴的。この曲もリミックスでだいぶバランスが変わっている。
◆ Nothin' But The Devil ナッシン・バット・ザ・デヴィル
ボーナス・トラックもともとは「Stage Struck」初回リリース時の特典シングルに収録されていたもので、実はライブ録音されたもの。旧規格CDの「Top Priority」のボーナストラックとしても収録されていたが、ここでは前後の観客の拍手などをカットして収録。ドブロギター一本によるアコースティック・ブルースの弾き語り。緊張感のある渋い演奏で出来はいいのだが、どうも他の楽曲との雰囲気に違いがありすぎて、この位置に挿入したのはどうなんだろうか？という疑問は残る。
◆ Ride On Red, Ride On ライド・オン・レッド、ライド・オン
ルイジアナ・レッドの「反人種差別を歌った歌」のカバー。テーマは重いが曲調は軽快。久しぶりにハーモニカがギターとユニゾンして炸裂。この曲もジェリーのベースが効いていて、3ピースでの演奏としてはこのアルバムの中で一番面白い。ひっくり返り気味のボーカルはご愛嬌．．ということで。◆ Lonley Mile ロンリー・マイル
ボーナス・トラックミドル・テンポのカントリー・ソング。ハーモニカ、サックス、キーボードと豪華総出演で楽しく演奏されている。これもボーカルがやや上ずり気味なのが残念だが良曲ではある。
◆ Loose Talk ルーズ・トーク
最後はちょっとシリアスなムードのナンバー。びよんびよん鳴るエレクトリック・シタール（ダルシマー？）が印象的。コーラスもちょっと入る。この曲もベースが良い。 |
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2007年4月に限定発売になった紙ジャケットシリーズ。UKオリジナルジャケット仕様でミニチュア化。日本独自の企画。
音源はは2000年のリマスター・シリーズと同じものを使用しているが、曲順がオリジナルLPリリース時のものに戻っている。ボーナストラック2曲は最後に追加されている。
オリジナルのライナー・ノーツに加え、日本語解説と歌詞、訳詞が載った日本独自のパンフが封入されている
この盤の解説は大鷹俊一。
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1989年 1993年 1996年 |
10月 1月 11月 |
テイチク アルファ TDK |
25DN-132 ALCB-703 TDCN-5602 |
解説：小野島大（NEWSWAVE） 解説：佐藤英輔 解説：辻口稔之 監修：赤岩和美 |
収録曲は88年に再リリースされたLPと同じ（10曲） 現行CDとはだいぶミックスが違う
CDジャケットはテイチク盤のみ再リリースLPと同じ 他は82年リリースのLPと同じ
JINX （ジンクス！）
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クリサリス・レコード（東芝EMI） . WWS-81498 . 解説：高橋ニ夫 |
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- side A - 1. シグナル 2. 悪魔の誘い 3. ダブル・ヴィジョン 4. イージー・カム、イージー・ゴー 5. ビッグ・ガン |
(4.36) (2.53) (4.50) (5.07) (3.28) |
- side B - 1. ジンクス 2. バーボン 3. ライド・オン・レッド、ライド・オン 4. ルーズ・トーク |
(5.10) (3.54) (4.18) (3.52) |
82年にリリースされたレコード。ジャケットと曲順が大幅に違う。元の英国盤LP（CHR1359 / Chrysalis）もこちらと同じジャケ＋曲順だったようだ。
ジャケットは、このLPの解説を書いている高橋ニ夫氏も驚いているように、「まるで昔のブルースメンのレコード？」というようなシンプルさで、使われている写真もモノクロ、ロリーは首からハモニカを下げ．．．と、ブルース回帰を暗示させる雰囲気のものになっている。前作がハードロック・ライブにだったので、それとは違うのだよ、という事を表現したかったのかもしれない。日本語のアルバムタイトルには何故か「！」がついている。
レコードに針を落とすと少し小さな音ながらシンセサイザーらしき電子音がひゅんひゅんと左右を飛び交う。そしてこのアルバム中最もキャッチーで軽快な「シグナル」が始まる。82年という時代を考えるとなるほどな展開であるが、あれ？ブルース・アルバムじゃなかったの？？とやや面食らう。それでも徐々にブルージィな展開になり、B面に入るとやや重い「ジンクス」で始まりその後もずっしりした作品が並び、A面最初の軽快さとはだいぶ感じが違ってくる。
この曲順は決して悪いものではなく、むしろある意味聴き易さすら感じられるのだが、ロリーはもう少しハードで重厚な感じに仕上たいと思ったのかもしれない。現在トップに入っている「ビッグ・ガン」がトップにあるのと軽めの「シグナル」がトップにあるのとでは、アルバム全体の雰囲気が全く違ってしまう。音楽が軽い方へ軽い方へと向っていった80年代、時代に即したアルバムを作らざるを得なかったという蟠りでもあったのだろうか。自レーベル設立後に早速曲順を並べ替えて再リリースしている。
JINX
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CAPO / Demon （Demon Records: FIEND 126, 1988） 88年にイギリスのデーモン・レコードから再リリースされたもの。ジャケットと曲順が変更されている。 現行CDからボーナス・トラックを除いたものとほぼ同じ並びだが、現在「Top Priority」のボーナス・トラックになっている「Hell Cat」がA面の最後に入っている。この「Hell Cat」もスタジオ収録版であるが、ひょとすると「Top Priority」に入っているバージョンと、ドラムが違うかもしれない（ミックスの違いのような気もするのでなんとも言えないが．．）。実はこの「Hell Cat」がなかなか効いていて、A面最後がこのトラックによりビシッと締まる。再リリースのためのボーナストラックだったのだろうが、収録は正解だと思う。 |
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| - side A - Big Guns Boubon Double Vision The Devil Made Me Do It Hellcat |
- side B - Signals Jinxed Easy Come, Easy Go Ride On Red, Ride On Loose Talk |