Band Member
Rory Gallagher ロリー・ギャラガー Vocals, Guitars, Alto-Sax, Mandirin, Harmonica
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●1948年3月2日生 アイルランド／ドネゴール州バリーシャノン生まれ デリー → コーク育ち ●6歳の頃からウクレレ、9歳からギターを独学で弾き始める ●1969年、3ピースバンド「テイスト（Taste）」のギタリスト兼ボーカリストとしてメジャーデビュー ●1971年 ソロに転向 14枚のアルバム（ライブ盤3枚含む）をリリース 主に70年代を中心に、ロック・ギタリストとして人気を博す 来日4回 ●1995年6月14日 肝臓移植後の合併症により死去（47歳） 生涯独身 |
アイルランド北西部バリーシャノンで生まれたロリーは、その後父親の故郷である北アイルランドのデリーで育つ。デリーには米軍基地があり、そのラジオ放送を聞くことができた。幼いロリーはラジオの音楽番組に夢中になった。6歳の時におもちゃのプラスティック製のウクレレを買ってもらい、それを独学で弾きこなすようになった。
家族が母親の故郷である南部のコークに移ってからは好きだったラジオ番組が上手く受信できずに苦労したようだが、移住してから買ってもらったアコースティック・ギターに夢中になり、弟ドネルを従えてあちこちの病院や施設などへ出張演奏に行った。13歳で初めてのエレキギターを手にすると、音楽家組合に加盟しショーバンドに参加する。
フォンタナ・ショーバンドに在籍していた15歳の時、楽器屋のショーケースに飾られた中古のフェンダー・ストラトキャスターに魅せられ、自分のギターを下取りに残りは分割払いで手に入れる。それがそれ以降最後のステージまで使われることになる「あの」サンバーストのストラトキャスターだった。
ショーバンドで1日5-7時間のショウを週に5日もやりながら学校へ通い、楽屋でアンプを机代わりに試験勉強をし、16歳で無事卒業。フォンタナ・ショーバンドがメンバーを替え、名前もジ・インパクトに変ると、イギリスをはじめとした国外公演を盛んにやるようになる。長いツアー生活に疲れたメンバーが辞めていき、そのままバンドは解散。リズムセクションの2人と一緒に3ピースバンドでドイツのハンブルグに2-3週間の契約で演奏活動をし帰国する。
帰国後、地元コークのミュージシャン2人を誘ってテイスト（Taste）を結成。暫くコークで活動した後、北アイルランドのベルファストに拠点を移す。シングルを1枚リリースし、評判になる。
68年、メジャー・レーベルであるポリドールとの契約の際にメンバー・チェンジ。ロンドンへ拠点を移す。「第2のクリーム」として売り出され、人気が出るが、70年に2枚のスタジオ・アルバムを残し解散。以来ソロ活動をするようになる。
ソロ・アーティストとして14枚のアルバムをリリース。精力的なライブ活動でアイルランド・イギリスのみならず、ヨーロッパやアメリカ、日本などでも人気がでるが、80年代になってからライブ活動とレコード・リリースのペースが落ち、91年のワールドツアーを最後にヨーロッパ内部だけの活動に縮小。度々の体調不良を訴えながらも、ライブはコンスタントに続け、95年1月10日にステージで倒れるまで演奏しつづけた。
体質的な問題と長期にわたる疲労の蓄積といくらかの飲酒が原因してか、肝臓はボロボロで移植の必要があるほどだった。95年4月に肝臓移植手術を受け、手術の成功が伝えられたが、6月、手術の合併症により死去。47歳であった。
エネルギッシュなステージと卓越したギター・テクニックと音楽的な幅広さでミュージシャンの間でも人気が高く、色々な人のアルバムにゲスト参加してみたり、ロリーから影響を受けたというギタリストも少なくない。ミュージシャンとしても優れてはいたが、誰からも「優しくて良い人だった」と言われるように、礼儀正しく人当たりが良く、多くの人から好かれた。が、自身の性格は内向的で警戒心が強く、親しい友人といえるのは無名時代からの知り合いであるゲイリー・ムーア（Gary Moore）他数人程度だったそうだ。女性に対しても気軽に話はするものの深くは付き合えなかったようで、生涯独身を貫いている。フランス映画が好きで、探偵小説やハードボイルド物の物語が好きで、絵を描くのも趣味にしていたが、オフには外へ遊びに行くよりも家でギターを爪弾きレコードを聴いていることが多かったというほどの「音楽フリーク」であった。またギター・コレクターでもあり、所有しているギターは100を越えるが「ショーケースに飾っておくようなギターは一つもないよ」と自身も語っているように、安いギターでも気に入ると購入し、あちこちの部品を取り替えては弾いていたらしい。さらにレコード・コレクターでもあったそうで、ジャンルを問わずいろいろなレコードを購入しては聴いていた。所有レコードの数は2500を超え、その他にカセットテープとCDとが数え切れないほど残っているという。